準決勝第2試合。
私が唯一全試合スコア付けをしていた済美(偶然です)と、王者・大阪桐蔭との対戦です。

これはスコア表を遠くからちょっと見るだけでも雰囲気が伝わるかもしれません。
序盤は明らかに済美のペースでした。
大阪桐蔭・柿木投手の球が定まらないところを済美打線が逃さず攻めたてます。何とか最少失点で切り抜けながらも4回までで90球越え。とても完投できるペースではありませんでした。
一方の大阪桐蔭打線は、3回まで山口投手が低めに集めたボールに翻弄されます。
ちょっと嫌な雰囲気だな、と大阪桐蔭目線で思っていました。
ところが、ここから一気に逆転してしまうんです。
そして、柿木投手もこのあたりから次第に済美打線を抑え込んでいきます。決して調子は戻っていなかったと思うのですが、それでも最後まで投げ切って2失点でまとめたのはさすがエースです。
…というゲーム展開がスコア表の濃度でわかるのではないかと。

済美の山口投手も結局最後まで大きく崩れることなく投げ切りました。よかった。
1試合目から見ていただけにすっかり近所のおばちゃんのような心境になっています。笑顔で終われてよかった。大きな怪我が(たぶん)ないまま終われて、本当によかったです。

1つ前の記事で、日大三の応援団が相手の守備のタイム中は応援のボリュームを落としているという話を書きましたが、この試合中に同じことを大阪桐蔭の応援団もしていると知りました。
「相手に経緯を払って応援も正々堂々とするため」というのが理由。
ベースコーチの俵藤選手が相手チームの負傷者に氷嚢やコールドスプレーを持って駆け寄る姿も、これまで何度も見られましたっけ。
強いチームはこういうところも強くなっていくんですね。本当に尊敬します。私、高校生のときなんて自分のことしか考えてなかったですもん。

決勝戦、こういう対戦になるとどうしても強豪校側が悪役みたいな雰囲気が生まれやすいですが、大阪桐蔭は悪役じゃないですからね。
この舞台で勝つことだけを夢見て必死にやってきた、金足農と同じ高校生なんです。
判官びいきしたくなる気持ちは自分の中にもたしかにあるのですが、だからこそ意識して、不当に偏らずに観戦したいと思っています。
とにかく、選手本人にとって後悔のない試合になりますように。あとはイチ観戦者として勝手に好ゲームを望みます!

注意書き

  1. NHKの高校野球中継を見ながら、私が個人的に記録したものです。読みづらい箇所、不正確な情報が含まれている可能性があります。
  2. 途中で中継が途切れた場合(ニュースなど)や録画を失敗したなどで情報が欠落している箇所は、スポーツナビの1球速報で補完しています。
  3. スコアの付け方は一般的な早稲田式に基づいていますが、細かい箇所では独自ルールを採用している場合もあります。