概要
- 著者:奥野宣之
- 出版社:ダイヤモンド社
- 出版年月:2013年11月
- 読了日:2024年3月4日
目次
第1章 ノートで「読書体験」をマネジメントする第2章 必要な本を指名買いする「探書リスト」のつくり方
第3章 読んだ内容を財産にする「読書ノート」のつくり方
第4章 自分をつくるノートの「読み返し方」
第5章 読書体験をより充実させる20のアイデア
感想
読書ノートを付けてみようと思い立ってネット記事や動画を見まくっていたら、多くの記事でこの本が紹介されていた。「ねぎま式読書ノート(本の抜き書きと自分の意見を交互に書くやり方)」について詳しく知りたくて読み始めた。自分の読書ノートをどんな形にするか定まっていなかったので、フォーマットの参考になればいいなあと思って。残念ながら、ノートの使い方自体はあまり自分には合わなそう(読んだ本の感想だけじゃなくて気になる本の情報や日常も含めて全部1冊のノートにまとめるという方法だったので。ねぎま式は試している)。
ただ、本とどう向き合うかについてはたくさんの気づきがあった。
著者は何度も「読書体験を血肉にする」という表現を用いる。本との出会いから読書、そして振り返ったり読み返したりする機会を通して、本の内容だけではなく読書体験そのものが自分の血肉になっていく。そうやって1冊1冊と大切に付き合っていく中で、個人的名著にも出会えると著者は言う。
再読においては(……)折に触れて、本のことを思い出すことが大事だと思います。そうやって「何度もその本に触れている」という認識が自信につながっていきます。本の価値はすぐにはわからない。時間がたつにつれて「淘汰と醸成が起こる」。だから、読書を記録する意味があるという言葉に刺激されて、私もまずは続けてみようと思った。
読書が確固たる自分を養うためのものとするならば、読書ノートはそれを補強するシステムと言えるでしょう。(……)
新しい本を読むのは、ただ楽しむだけではなく、繰り返し再読したり丁寧なノートをつくったりするような「個人的名著」を見つけるための行為でもあるでしょう。
『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』
この本の読書ノートにかかった時間は1週間。なかなかきついのは事実だけど、めげずにしばらくやってみるつもり。
あと、面白かったのは古典の話。
古典だけは、主観的な評価は当てになりません。全然おもしろくないようでも、何年かすると価値がわかったりする。(……)古典は化け猫……! 私、10年以上前に挫折したマルクス・アウレリウスの『自省録』をずっと積んでいるんだけど、もう一度挑戦してみようかと勇気をもらえた。ほかにも気になりつつ「きっと読み切れないだろう」と腰が引けている古典も多いので、まずは買ってみて時々めくってみる、からやってみてもいいのかも。
古典は、身近に置いておくと、突然おもしろく読めるようになることがあります。
なぜこんな不思議なことが起こるのかというと、きっと古典が時の試練に勝った本だからでしょう。普通の本が猫だとすると、古典は化け猫のようなもので、もはや本の範疇を超えています。時のふるいに残るというのは、それくらいすごいことです。
古典を読むコツはズバリ、「おもしろくなるまで積んでおく」ことです。
『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』
何度でも再読したくなる「個人的名著」に私も出会いたい。1冊1冊と丁寧に向き合っていきたい。
読書ノートを付ける→面白かった本はここに感想を書く。
まずはそこからやっていこうかな。